2016年3月15日火曜日

『放浪の画家 ピロスマニ』

グルジアの天才画家 ニコ・ピロスマニの半生を描いた作品です。
彼の作品が高く評価されるようになったのは、亡くなってからだそうですが、彼はグルジアの魂を象徴する人物としてグルジアの人達に愛され、尊敬されていて、彼の姿や彼の書いた絵は、紙幣や貨幣などで見られるほどだそうです。
そんな彼の作品を観たあの パブロ・ピカソが「グルジアに私の絵は必要ない。なぜなら ピロスマニがいるから」と言ったと語り継がれているんですって。
実は、この作品、1969年に製作されて、9年後の1978年に日本で公開されたんですが、東京 千代田区にある世界の埋もれた名作映画の発掘上映を行っているミニシアターの元祖といわれている岩波ホールが期間中、
満席だったほどの人気だったそうです。
公開された38年前は、ロシア語のプリント上映だったそうですが、今回は、グルジア語でのオリジナル版でデジタルリマスターされてます。
40年近くも経った今、オリジナル版でしかもデジタルリマスターされて公開される事になったのは、とにかくとてもいい作品でもっと大勢の人にみてもらいたい・・という人達の思いや力が形になったんだと思います。
私は、この作品を見て驚いたのが、劇中の1シーン、1シーンが、まるで一枚の絵みたいなんですよね。
わぁ~素敵な絵だな・・と思ってしばらく観てると、絵の中の人物が動いて
それが絵じゃないとわかるんですけど、なんであんな絵みたいに美しいんだろう、奥深いんだろう、綺麗なんだろう?って、思いながら観てました。
劇中のシーンが絵のようにみえる作品、こんな感覚、初めてで、観ていてワクワクしました。
私は、芸術のことはよくわからないし、絵心はまったくないんですが、
ピカソやゴッホや有名どころの画家の展覧会を音声ガイド付きで観たりするのは好きなんですね。難しい事はよくわからないけど、彼らの世界にちょっと足を踏み入れる事ができたような気がして嬉しいんです。
この作品からも、同じような感覚と、
今までに映画館で味わったことない斬新な感覚を味わいました。

ピロスマニは、放浪の日々を送りながら、その日の暮らしをなんとかするために、酒場などに行って、お酒や食事と引き換えにお店に飾る絵などを書いて生活していたそうです。
劇中、ピロスマニの書いた絵がたくさん登場するんですが、彼の絵は、身近にいる動物や人々がお酒を飲んでいる様子などが描かれていて、すごく親しみやすい上に素朴で、
絵心のない私ににもとてもわかりやすく、親近感を感じるような温かみのある絵なんです。

言い方が悪いかもしれないけど、一見
その辺のこどもでも書きそうな感じの絵なんだけど、実際は、こんな味がある絵は中々書けない・・というような不思議な魅力があるんです^_−☆
 
40年近くたって、再び公開された今、ぜひご覧になって頂きたいです。
 現在、刈谷市にあります「刈谷日劇」で現在公開中です。