2011年2月25日金曜日

映画 『ソーシャルネットワーク』

SNS (ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、
同じ趣味を持つ人や友達の友達など、ネット上で多くの人と交流できるもので
最近は、かなり広がって、聞きなじみのある言葉にもなってきましたね。

SNSの中でも世界中で登録人数が多い「Facebook」誕生の裏側を描いたのが
この映画『ソーシャルネットワーク』です。


ハーバード大の学生 マイクが主人公で、
彼が恋人にふられた直後に自身のブログに彼女の悪口を書き並べるんです。

恨みは彼女に対してだけではなく、
世の中の女性達にまでエスカレートしたマイクは、
大学のコンピュータをハッキングして女子学生の写真を載せ、
どの女性が好みかを尋ねランクをつけるサイト
「フェイスマッシュ」を立ち上げるんです。

サイトは瞬く間に話題となって、公開してからわずか2時間で2万2000アクセスもあり
マイクはある事をきっかけにしてこの「フェイスマッシュ」をもとに
Facebookを立ち上げて一躍有名人となるんですが、
お金や女性関係、裏切り、さまざまな渦に巻き込まれてしまうんです。


この映画は、まず主人公のマイクがとても早口なのと、
ストーリーとシーンの展開が早く、ボヤボヤしているとついていけないけど、
そのリズムに慣れてくるとテンポの早さが快感に変わってきます。

私は、主人公のマイクについて、「この子、人としてどうなの?」
と映画を観ている間思ってたんですが最後の最後で救われました。

そして、世の中、何が本当で誰が正しいのかわからない事もあるけど、
とにかく自分と自分が信じた人を信じて、
それで失敗したら、それはそれなのかなぁ・・
なんて私は、この映画を観て思ったりしました。

それから、この作品の中で最も驚いたのは、
ある役で出演していたジャスティン・ティンバレイク。

今まで彼は私の中で、好青年の印象でしたけど、
この映画の中では、超嫌な奴だったんです。

「お前、サイテー、どっか行け!」って何度も思ってしまった。

ジャスティン、ごめん!!

でも、それだけ彼の演技は素晴らしかったってことですよね・・

ジャスティンには役者としてこれからたくさんのオファーがくるのではと思います。


この作品は、自分がふとした思いつきで始めた事が、
ものすごい多くの人の輪やお金を生み出して
目の前の世界があっという間に変わってしまう様子が描かれていますが、
あなたがもし、この渦に巻き込まれた時どうするか。

そんな事を考えながら『ソーシャルネットワーク』みてみて下さい。

2011年2月24日木曜日

映画 『デザートフラワー』

名古屋では、2月12日~ゴールド劇場で
公開されている「デザートフラワー」は、
スーパーモデルとして活躍したソマリア出身の
ワリス・ディリーの自伝本「砂漠の女 ディリー」
を映画化した作品です。

ワリスについて紹介していたあるTV番組を観ていた母から
この映画の事を聞いて公開されるのをとても楽しみにしていました。


ソマリアの貧しい遊牧民の家庭に生まれたワリスは、
13歳の時に父親に、お金と引き換えに
奥さんが何人もいる老人と結婚させられそうになり、
一人で家を抜け出すんです。

後にロンドンにたどり着き、ホームレスとして生きていた彼女は、
ある出会いをきっかけにショーモデルとなって
華やかな世界で劇的な活躍を魅せます。

そんな中、彼女は幼い頃のある辛い体験をした事を告白して、
これ以上同じ思いをする人がいなくなるように・・と、
ある行動に出るんです。



アフリカの赤道近くの国では3歳から初潮を迎える前までの女子に
女性性器の一部かあるいは大部分を切除したり、
膣口を閉じてしまうという風習があるそうです。

この風習には、性的な純潔を守る意味が込められているんですが、
麻酔や鎮痛剤もなく不衛生な場所で行う為、
施術した後にも猛烈な痛みがあったり、
多くの出血や感染症に苦しむ女性も多く、ワリスもその一人でした。

中には、死に至る人までいるとか。

今でも年間220万人ほどがこの施術を受けているそうなんです。

この風習が苦痛の他、何の意味もないことを自らの経験で知ったワリスは、
この事実を世間に伝えて、完全に廃絶する為に動いています。
過酷な環境で生きてきたワリスが人を信じ、愛した姿、
そして、彼女が体験した事実を世界に公表した勇気が心に残りました。

そして、この作品を観た後、
「女性である事の意味」を深く考えさせられました。


正直この作品の中の事実にかなりの衝撃を受けましたが、
1人でも多くの人に観てもらいたい作品です。

2011年2月15日火曜日

映画 『犬とあなたの物語 いぬのえいが』


いや~笑った、笑った!そして感動して泣けてきた。
そんな作品が
『犬とあなたの物語 いぬのえいが』。



あ~何から伝えたらいいんだろう?
そう迷うぐらい紹介したい事が盛りだくさんの映画です。

犬と人との絆を描いた「いぬのえいが」シリーズの第2弾となる今回の作品は、
上映時間 1時間半ほどの中で、6つのストーリーが詰まったオムニバス映画です。

出演者は、なんと、
大森南朋、松嶋菜々子、北乃きい、芦田愛菜、高畑淳子、
天海祐希、内野聖陽、鶴見辰吾、戸田菜穂、篠田麻里子(AKB48)、
堀内敬子、生瀬勝久、坂井真紀、ちはる、中尾彬、
キャスターの小倉さん、TBSの青木アナ、
その他、ハリセンボンやライセンスの藤原さん、
モンスターエンジンの大林さん、FUJIWARA etc・・
超豪華メンバーが集結しているのも見どころなんです。

その中から私が大爆笑したストーリーを2つあげると
まず、高畑淳子さん主演の「お母さんは心配性」は、
息子の結婚式の最中に家に残してきた愛犬の事が
気になってしかたがない母親の様子が描かれたものですが、
観ている側は、もう面白くて終始、笑いっぱなしでした。

でもこのお母さんの気持ちわかる~~という方は多いかも。
(私の叔母にもこのお母さんにちょっと似た所があります。)

2つめは、中尾彬さん主演の「あきら」。

このストーリーには、あのクールで威厳のある中尾さんに対して
間接的にとんでもない失礼な事をする女性の飼い主が登場します!
その飼い主は、かっこいい女性のイメージが強いある大物女優。

顔がはっきりと映らない為、最初、彼女だとはわからなかったけど、ハマリ役でした。
他にこの役ができるのは・・・
和田アキコさんぐらいかなぁ(笑)

彼女が誰で、どんな風にあきらをこてんぱんにするのかを
ぜひ、劇場で観てみてください。

こんな感じで6つのストーリーを語り出したらきりがない!


私は幼い頃に犬恐怖症になって、
実家で飼っている犬にも近づけなかったんですけど、
この作品を観て、犬は家族の一員で家族に嬉しい事があった時、
辛くてかなしい時、いつでもどんな時もちゃんと見てくれているんだなぁ、
わかってくれているんだなぁ・・と改めて思ったのでした。

そういえば、私が実家に帰って大人げなくワーワー泣いた時も、
クロ(実家で飼っている)は、ずっと私の横でじっ~としていたっけ。
彼なりに慰めてくれていたかもなぁ。

この作品は、私みたいに犬はちょっと苦手だった・・という方にも
ぜひぜひ見てほしいな。
豪華キャストに加えて、沢山のキュートなワンちゃん達が登場しますよ!

現在、公開中で~す。

2011年2月12日土曜日

映画 『ハーモニー 心をつなぐ歌』

韓国で観客動員数を300万人を超えた映画
「ハーモニー 心をつなぐ歌」が現在公開中です。

この映画は、様々な罪を犯し、
それぞれに心に傷を抱えながら女子刑務所に服役している女性達が
合唱団を結成していくというストーリーです。

主人公ジョンヘは妊娠中に
夫のDVからお腹の子を守ろうとして夫を死なせてしまい、収監され、
獄中で出産して刑務所の中で子どもを育てているんです。

彼女と一緒に生活する受刑者は、
性的暴行をしようとした養父を反撃したはずみで死なせてしまった女性、
生活苦から詐欺をした元クラブ歌手、
コーチの首を折ってしまったプロレスラー、
夫とその浮気相手を殺害して死刑宣告をされた元音楽大学教授など、
さまざまな罪で収監されています。

みんなそれぞれ心に傷を抱えていたり、家族とも隔たりがあったんですが
合唱団に参加して、仲間との絆、
歌を通じて彼女達の気持ちやとりまく状況が変わってくるんです。

後に彼女たちの合唱団はメディアにとりあげられ有名になりますが、
主人公のジョンヘの最愛の息子、ミヌは
刑務所の規則によって生後18ヵ月で養子に出されてしまったり、
ジョンヘの他にも犯した罪により厳しい現実をつきつけられる人もいます。

でも、彼女たちは歌を唄っていく中で、
それぞれの罪や心の傷と向き合い、再生していきます。
そして、歌が塀の中と外の離れた心をつないでくれるんです。



私がもし主人公のジョンヘなら、殺してしまっただんなに対して、

「あいつがDVさえしなければ、お腹の子に暴力を振るわなければ
 今、私はここにいないし、愛する息子とも離ればなれになる事もなかった。
 何もかもあいつのせいだ。」

と死なせてしまったにも関わらずに
一生、彼の事を恨んで絶望的な状態で暮らしていったかもしれない。

自分が犯した罪に後悔と、懺悔。。いろんな思いに苦しみながら、
私がこんなに苦しんでいるのは、何もかも夫のせいだ・・
と人のせいにして生きていったかも。


でも、主人公のジョンヘや仲間達は、
犯した罪を人のせいにしないで仲間と一緒に合唱にうちこみながら、
自分と罪と家族とちゃんと向き合い変わっていきます。
そんな彼女達の姿は周りの人達の気持ちも変えていくんです。

歌が持つ力とか、
家族や人と人との心の絆の大切さを実感したこの映画
「ハーモニー 心をつなぐ歌」。

私は、1年分くらい泣きましたが、
10年ぶりに泣いた・・という方もなかにはいらっしゃったようです。



彼女達の再生を見守ってきてください!

映画 『洋菓子店 コアンドル』

バレンタインにむけて
デパートなどにもバレンタイン限定商品が登場して、
思わず自分に買っちゃいたくなるような
魅力的なチョコやスイーツが勢揃いしてます!

そんなバレンタインの直前、
映画「洋菓子店 コアンドル」が公開。
おいしそ~なスイーツが山ほどでてきますよぉ。


主演は、江口洋介さんと蒼井優さん。

戸田恵子さんがお店のオーナー役、
そして、常連客の役として
加賀まりこさんが出演しています。


蒼井優さん演じる
鹿児島でケーキ屋の娘として育った主人公のなつめは、
パティシエになる夢を持って上京した恋人を追って

彼が働いていると聞いていた東京の洋菓子店「コアンドル」を訪ねます。

「コアンドル」で食べたケーキの
今まで食べた事がないおいしさに魅かれたなつめは、
オーナーの下でパティシエ修行をする事に。

実家がケーキ屋でケーキ作りを手伝っていた彼女でしたが
有名店である「コアンドル」で働くには力およばす四苦八苦します。

仕事に対しての常識、礼儀など知らなくて
自分の思った事をパンパン言い放ち
天真爛漫というかちょっとKYなところもあったなつめですが、
人の気持ちを考えるようになったり、
超有名なパティシエになる!という熱い信念をもちながら
社会人として、パティシエとして必死に努力をしていくんです。

そんな彼女の姿を近くでみていた人達は、
心を動かされ癒されていきます。

中でもコアンドルのオーナーの元同僚で、
伝説のパティシエと言われた十村さん(江口洋介さん)は、
ある事故をきっかけにケーキを作る事をやめてしまって
二度とケーキは作らないと堅い決心をしていたんですが、
そんな十村さんの気持ちもなつめによってどんどん変わっていくんです。


私がなつめぐらいの20代前半の時は、
人生は甘いものだと思ってました。

その時からあんまり成長していないのか、
今でも壁にぶつかったり、難しい問題に直面すると、
すぐ逃げ出そうとする「逃げ癖」がついてしまってます。

でも、蒼井優さん扮するなつめのがむしゃらな頑張りと
江口洋介さん演じる伝説のパティシエの勇気ある新たな一歩、
そして、コアンドルのお店の人達のこれでこそプロの仕事
という仕事ぶりをみて、襟を正すような思いです。

そして、周りにいる「スーパー厳しい人」こそ
よき理解者である事を改めて認識しました。


疲れている時や凹んでいる時に甘いスイーツを食べると、
何だかほっとする事ありません?

観終わった後にそんな気分になる映画です。