2014年2月19日水曜日

CINEMA『大統領の執事の涙』

先日、あのオバマ大統領も「目に涙があふれた・・・」と公の場で語った作品で、
全米で公開後、3週連続で1位になった「大統領の執事の涙」が、
先週の土曜日から日本公開になりました。
公開になる直前に在名古屋米国領事館・アメリカンセンター主催で試写会とアメリカ大使館外交官とのディスカッションのイベントが行われたので、行ってまいりました。


当日は、学生をはじめ50名ほどが会場に集まりました。
「大統領の執事の涙」を観た後、アメリカ大使館文化担当官補の話を聴いて、
日本の大学に在学中のアメリカ人留学生2人を含めて、みんなでディスカッションが繰り広げられたわけですが、
映画を観終わってからすぐに始まったディスカッションで、自ら手をあげて、
堂々と日本語や英語で映画の感想を交えながら、自分の考えを語る彼らに
圧倒されました。
すごいわ~。
私なんて、彼らが自分の意見を話し始めた時、観終わった作品についてまだ頭の中で整理してましたもん・・・。
ディスカッションでは、日本人とアメリカ人の間で、作品やアメリカの歴史について
いろいろ語られたんですが、正直、私には難しすぎる話しもありました。
でもその中で、印象に残ったのは、アメリカ人留学生の女性が「アメリカ人なのに映画の中で知らない事がいっぱいあった。「公民権運動」についてもっと勉強する事が大事だと思います。」と日本語で話したことです。
私の中で彼らは自分の国の事を十分に知っているとイメージがあったので、彼女の口からその言葉が出てきたことが新鮮でした。


私は、留学先で、何人かのクラスメイトに自分の国の事を何で知らないの?と言われて、その都度恥ずかしい思いをした事があって、自分の国の事を知らないという事をできれば言いたくないと思っていたんです。
でも彼女は堂々と語ってました。
たぶん、知らなかったレベルは、私とは全く違うとは思うんですけどね。
知らないことは、恥ずかしいということではなく、これから勉強していこう、
堂々とした姿勢がかっこいいなと思いました。
ちなみに「公民権運動」とは、この映画に出てくるアフリカ系アメリカ人が公民権の適用と人種差別の解消を求めておこなった運動のことです。
私は、日本の歴史の事で知らないことがあっても
具体的に勉強しようとは思わない人なので、自分の祖先が人種差別をした側、された側、
関係なく、自分が生まれ育った国で起った事実について知ろうとする、勉強したいという意見はとても刺激になりました。
私はアメリカの歴史の中で人種差別が行われていた事は知っていたつもりだったけど、
この映画でリアルにその残酷さを知ったし、
白人に仕え頑張ってきた黒人や、白人に殺された沢山の黒人や
いろんな人の命と力によって、黒人の大統領が誕生するまでに至ったアメリカの歴史を
この映画によって知ったわけです。


私は、今回、いろんな意見を聞けた事によってこの作品について、アメリカの歴史について理解できたことが沢山ありました。
こういったいろんな人の意見や感想を聞ける場がこれから増えていくといいなぁ。
それまでに頭の中で整理する時間を早くしんと^_^;