2011年4月9日土曜日

映画 『somewhere』

桜も満開になりつつありますね。

昼間は、汗ばむほど暖かくなりましたが、
まだすごく寒かった2月に試写会で観た映画、
ソフィア・コッポラ監督の最新作「somewhere」が
4月2日に公開になりました。


私がソフィア・コッポラの作品を初めて観たのは、
今から7年前のちょうど今頃、
スカーレット・ヨハンソンが主演していた「ロスト・イン・トランスレーション」。
あのなんとも言えないちょっとダークなロードムービーの魅力に釘つけになりました。

それから3年ほど経った2007年に公開になった
ソフィアの作品「マリーアントワネット」は、
色鮮やかな衣装や可愛いスイーツが登場するなど、
全体的にキュートでカラフルなイメージの中に、
マリーアントワネットの孤独が繊細に描かれていました。

監督として華々しく活躍しているソフィアは、
彼女の父フランシス・フォード・コッポラの作品に
幼い頃から女優として出演していました。

今回の作品には、
彼女と彼女の父との関係からインスパイアされたものも描かれていますが、
父を製作総指揮に、そして兄を制作に迎えて家族でこの映画に挑むほど、
この作品では「家族」というテーマをとても大切にしているそうです。

この映画は、実際にソフィアが幼い頃、
父と過ごした事もあるハリウッドにあるセレブご用達のホテル
「シャトー・マーモント」が舞台で、
フェラーリーを乗り回し、酒と女に溺れた生活を送っているハリウッド俳優が
別れた妻に引き取られた娘と過ごした数日が描かれています。

だだっ広い空き地を彼がフェラーリで
何度もぐるぐる回るシーンからスタートするこの映画は、
セリフも多くないけど、映画の中の世界に釘付けになってしまうのはなんだろう?
こんなに想像力が働くのはなぜだろう?と考えてみたところ、
私の中にあった「このままでいいのか?」という気持ちや空虚感を
主人公の彼に重ねてみていたからだと思います。

もしあなたの心の中のどこかに空虚感があるならば、
この映画は、それをなくす事ができるここではないどこか「somewhere」を
見つけるきっかけになるかもしれません。

あと、この映画の中で注目してもらいたいのは、
「アイ・アム・サム」で名演技をみせたダコダ・ファニングの妹、エル・ファニング。

現在12歳の彼女が主人公の娘を演じていますが、
彼女の天使のような笑顔はたまりません!!!

特に、彼女がフィギュアスケートを披露するシーンには心の底から癒されます!!