2011年2月12日土曜日

映画 『ハーモニー 心をつなぐ歌』

韓国で観客動員数を300万人を超えた映画
「ハーモニー 心をつなぐ歌」が現在公開中です。

この映画は、様々な罪を犯し、
それぞれに心に傷を抱えながら女子刑務所に服役している女性達が
合唱団を結成していくというストーリーです。

主人公ジョンヘは妊娠中に
夫のDVからお腹の子を守ろうとして夫を死なせてしまい、収監され、
獄中で出産して刑務所の中で子どもを育てているんです。

彼女と一緒に生活する受刑者は、
性的暴行をしようとした養父を反撃したはずみで死なせてしまった女性、
生活苦から詐欺をした元クラブ歌手、
コーチの首を折ってしまったプロレスラー、
夫とその浮気相手を殺害して死刑宣告をされた元音楽大学教授など、
さまざまな罪で収監されています。

みんなそれぞれ心に傷を抱えていたり、家族とも隔たりがあったんですが
合唱団に参加して、仲間との絆、
歌を通じて彼女達の気持ちやとりまく状況が変わってくるんです。

後に彼女たちの合唱団はメディアにとりあげられ有名になりますが、
主人公のジョンヘの最愛の息子、ミヌは
刑務所の規則によって生後18ヵ月で養子に出されてしまったり、
ジョンヘの他にも犯した罪により厳しい現実をつきつけられる人もいます。

でも、彼女たちは歌を唄っていく中で、
それぞれの罪や心の傷と向き合い、再生していきます。
そして、歌が塀の中と外の離れた心をつないでくれるんです。



私がもし主人公のジョンヘなら、殺してしまっただんなに対して、

「あいつがDVさえしなければ、お腹の子に暴力を振るわなければ
 今、私はここにいないし、愛する息子とも離ればなれになる事もなかった。
 何もかもあいつのせいだ。」

と死なせてしまったにも関わらずに
一生、彼の事を恨んで絶望的な状態で暮らしていったかもしれない。

自分が犯した罪に後悔と、懺悔。。いろんな思いに苦しみながら、
私がこんなに苦しんでいるのは、何もかも夫のせいだ・・
と人のせいにして生きていったかも。


でも、主人公のジョンヘや仲間達は、
犯した罪を人のせいにしないで仲間と一緒に合唱にうちこみながら、
自分と罪と家族とちゃんと向き合い変わっていきます。
そんな彼女達の姿は周りの人達の気持ちも変えていくんです。

歌が持つ力とか、
家族や人と人との心の絆の大切さを実感したこの映画
「ハーモニー 心をつなぐ歌」。

私は、1年分くらい泣きましたが、
10年ぶりに泣いた・・という方もなかにはいらっしゃったようです。



彼女達の再生を見守ってきてください!