2013年9月7日土曜日

「懐かしい匂いがする 刈谷日劇 」

私が映画を好きになったきっかけは、映画好きな両親に子どもの頃から
映画館によく連れていってもらっていた事です。
当時は、今のようなシネコンなんてなく、
あるのは1つの劇場に多くても2スクリーンぐらいしかない小さな劇場でした。
2本立て、3本立ては当たり前で1日中、劇場にいた記憶があります。
そんな子どもの頃によく通った私の実家の近くにあった劇場は、
私の映画の原点なので、その劇場がもうとっくにない事を
常々寂しいと思っていたんですが、
当時を思い出させてくれるような劇場がありました!!
それは、名鉄刈谷市駅前にある「刈谷日劇」です。
「刈谷日劇」は、1954年に開館して、洋画の専門館として地域の方々に長年親しまれてきた映画館ですが、最近は、シネコンの影響もあって足を運ぶお客さんの数が減少していたそうです。
そこで、地域の多くの皆さんに長い間愛されてきた歴史もあって、味のある映画館を何とか存続させたいという関係者の方々の思いから、7月末にリニューアルオープンしました。
ここでしか味わうことができない魅力がいっぱいだと聞き、
心躍らせながら、先日、事務所のみんなと遊びに行ってきました。


現在、刈谷日劇では2スクリーンの内、最新デジタル機器を新たに導入した1つのスクリーンでは、新作を上映。
そして、もう1つのスクリーンでは、全国各地にある名画座(主に旧作映画を主体に上映する映画館)で何度も上映されたような名作を厳選して、2本立てで上映しています。

それもかなりお値打ちに。
旧作だからもちろんDVDやVIDEOでも見られる作品もありますが、
やっぱり大きなスクリーンで観たい!

それに大きなスクリーンだけではなく、刈谷日劇の劇場の椅子はとっても座り心地がいいんです。
椅子と椅子との前後の間隔が広いし、横幅も広くとってあるので、ゆったり座れ、
とてもいい環境でゆっくりと作品を堪能することができますよ~。

壁にはここを作られた先代の社長の銅像と数々の名画のポスター。

ロビーの窓からは、名鉄刈谷市駅のホームが・・・・。
電車の発着の様子も見れちゃいます。

地域の方々が作られたフルーツや野菜も売られています。

写真の真ん中にいらっしゃるのが、刈谷日劇に50年お勤めの向井さん。
向井さんが話して下さった刈谷日劇の歴史にみんな興味深々!!

向井さんも含めて一歩足を踏み入れた瞬間、何だか懐かしい匂いがして、とてもあったか~い雰囲気に包まれます。
地域の方々が心をこめて作られた野菜などが手軽に買えたり、
ドリンクも無料のあったかいおもてなしの劇場で、
地域の方との素敵なコミュニケーションも生まれそうです。

私にとっても、いつでも気軽に行けて、懐かしい時代にタイムスリップしてほっこりできる大切な場所が増えました。