2011年9月29日木曜日

映画 『ヒマラヤ 運命の山』












私の女友達は、去年から山登りにハマっている
いわゆる「山ガール」です。

私の友達のように山登りの魅力にはまる人が増えつつあるけど、
そういった人達にも、そして山登りの魅力なんてちっともわからない
という人にもぜひとも観てもらいたいのがこの作品です。

この映画は、山の美しさ、山の魅力、
それから山の怖さがとってもリアルに描かれていると思います。

エベレストを目指した登山家のジョージ・マロリーが記者に、
なぜ、エベレストを目指すのかと聞かれ、
「そこに山があるから」
と答えたのは山登りに関心がなかった私でも知っているくらい有名な話。

この映画を観て、その言葉の意味がわかりました。

この作品は実際にあった話が映画化されたものです。
幼い頃から、世界最高峰の山に登る事を夢みていた兄弟が、
今まで誰も頂上にたどりついた事がないヒマラヤ山脈
ナンガパルバートという世界最大の山を目指すんです。

見事頂上に到達し、長年の夢を達成できた事に大喜びした2人でしたが、
その後、下山できたのはお兄さんだけ。

弟を連れて帰る事ができなかった兄は、
頂上に行けた達成感の何百倍も苦しみます。

ネタバレになるので、詳しい事を書くのは控えますが、
兄が弟を救えなかった裏には、ある男の妬みによる裏切りがあるんですね。

最終的に兄弟を裏切ってしまった彼も
最初は、主人公の兄弟と同じような情熱を持って、
仲間と共に助け合って世界最大の山に挑んだはずなのに・・・

仲間を裏切ってまで、頂上に一番に到達した彼の
その後を映画のラストで知って、
何とも言えない気持ちになりました。

誰よりも先に頂上に到達したいという強い思いが、
裏切りという行為に発展したのかと思うと、
人の心をそんな風に変えてしまう山がものすごく怖くなりました。

でも、今まで誰も登る事ができなかった山に
チャレンジしたいという気持ちや、
どんな事をしてでも頂上に辿り着きたいと思うほどの
登山の魅力もわかった気がしますし、
彼らが頂上を目指す様子を自分の目指す夢や目標に重ねて
みる事ができると思います。

目標を達成する時に得る物や失うものetc・・・共通点も多い。

山登りが運命を変える壮大な作品「ヒマラヤ 運命の山」
残念ながら公開はもう終わっていますが、
DVDのリリースを心待ちにしていて下さい!!

2011年9月24日土曜日

映画 『さすらいの女神たち』

歌姫とかいてディーバではなく、
女神とかいてディーバと読ませるこの
「さすらいの女神たち」は、
2010年カンヌ国際映画祭で
最優秀監督賞を受賞した作品で、
監督は、「007慰めの報酬」では
ジェームズ・ボンドの適役、
「潜水艦は蝶の夢を見る」では、
「ELLE」誌の編集長役を演じるなど
役者としてのキャリアもものすごいマチュー・アマルリック。

監督としても数々の作品を世に送り出しています。

そんな彼が今回、監督として、そして出演者として挑んだ
「さすらいの女神たち」は、キャバレー・ニュー・バーレスクが舞台。

アメリカで実際に ニュー・バーレスクに出演しているメンバーが
フランス国内をツアーでまわる模様が描かれています。

昨年末に公開された
クリスティーナ・アギレラとシェールが出演していた映画「バーレスク」で、
「バーレスク」というショーがある事を知ったぐらいなので、
「バーレスク」と「ニューバーレスク」の違いも知りませんでした。

「バーレスク」はもともとイギリスのヴィクトリア朝時代が起源で、
その後、イギリスのミュージックホールの他、
アメリカのキャバレー等で人気になったそうなんですが、
20世紀半ばになるとストリップと変わらないものになって
一時、人気は衰えたそうなんです。

そこで女性の美を生かしながら徐々に服を脱いでいく様子を
セクシーに華やかに、そしてユーモアや皮肉を交え、
メッセージ性も加えたものが
新たに大人のためのエンターテイメントとして生まれたんだそう。

それが「ニュー・バーレスク」です。

この映画にも出てきますが、
女性だけでなく男性のバーレスクダンサーもいます。

劇中に登場するダンサー達は、
実際に活躍しているバーレスクダンサー。
監督が実際にアメリカで彼女達のショーを見て、
スカウトしてきたそうです。

出演者はショーには頻繁に出ているものの、
演技の経験はほとんどない人たちばかりですが、
この作品がストーリー性のあるものとして成り立っているのは、
彼女たちの生き様がものすごく鮮明に現れているからだと思います。

ステージで多くの人を魅了する彼女達。

はっきりいってめちゃくちゃ素敵な容姿ではありません。
でもとってもとっても美しく、輝いているのです。

そんな彼女たちも、舞台の裏側では
それぞれの悩みなどと葛藤しているんだけど、
そこに道があるから前に進むしかない。。。と
今この瞬間を誰かのために、何かのために、
自分のために精一杯生きている彼女達はかっこいい!!
素敵だ!!

ストーリーの内容とかあえて細かい事は書きません。
ぜひ、大きなスクリーンで彼女達の生き様をみてきてください。

公式hpとパンフレットに記載されてあった
「女は強く優しく世界を救うのです」
という言葉がこの映画の内容とぴったりでした!

彼女たちは、まさに人々を救う女神(めがみ)です!

ここ東海3県では、10月15日からゴールド・シルバー劇場で公開です。

2011年9月17日土曜日

映画 『スパイキッズ 4D ワ-ルドタイムミッション』



9月17日から公開になる
『スパイキッズ 4Dワールドタイムミッション』の
タイトルの中の「4D」というのが気になった方も
いらっしゃるかもしれませんが、
4Dというのは、3D映像に匂いも加わったものです。




劇場でスクリーンの映像を観ながらにおい?って、
最初、ピーンとこなくて、劇場のどこかからドライアイスのように
においが出てくるのか?とかいろいろ考えちゃいました。

実際は、劇場に入る時に配られるスクラッチカードに
削る順番に1~8迄 番号がついているので、
スクリーン上に番号が出た時に、
スクラッチカードの同じ番号を削って匂いを嗅ぐと
スクリーンの映像と一緒に匂いも楽しめるようになってます。

その匂いとは、
例えば、スパイ一家の朝食のシーンで、
彼らの朝食メニューの中のある匂いが楽しめるんです。

・・・といっても私が試写会でみたのは通常バージョンだったので、
匂いは未体験なんですが、通常版でも十分おもしろかったのに、
それに立体映像と匂いが加わったらと、
想像するだけで楽しくなっちゃう。

あらゆる場面でスクリーンの中の登場人物と一緒に
匂いまで楽しめて臨場感もたっぷり、
映像の内容がよりリアルに伝わってくるんじゃないかな?

さぁ4Dの説明はこれぐらいにして、中身についてお話すると、
もともと「スパイキッズ」という映画は、2001年に公開され、
その後、2002年、2003年に続編が公開されていました。

それから数年経って出演者も一新、
そして4Dとして生まれ変わったのです。

でも今回の作品に当時のスパイキッズ達が絡んでいる所も
見どころの一つです。

父親の再婚相手の義母が元スパイと知った
双子の姉レベッカと弟セシルが
義母が追っていたある事件に
勝手に首をつっこんできたことから
話はややこしくなっていくんです。
それがおもしろいんですけどね(笑)

世界征服をたくらむ最強の悪党を阻止するため、
双子姉弟がスパイキッズとして立ち上がり、
世界の時間を止めて過去にさかのぼる事になるんです。

スパイキッズ達を何としてでも守ろうとする
義母の愛情にもホロリとくるし、
単なるアクションシーンだけでなく、
この映画から伝えられる人としてあるべきメッセージも
見どころの一つです。

二人の義母役をセクシーなジェシカ・アルバが演じていて、
彼女のかっこいいスパイぶりも必見ですし、
彼女の夫、つまりキッズ達の父親は妻がスパイだという事も、
子どもたちがスパイキッズとして闘っていることも露知らず、
「スパイハンター」という番組にホスト(進行役)として
出演しちゃっているんです。

そんな彼ののんきな様子も笑えます。


この映画は、目、耳、鼻、手を使って楽しむ体験型ムービーです!!

スピーディーであっという間の1時間30分
テーマパークのアトラクション的な要素も含まれた新感覚な作品です。

史上初の4D、気になった方は、劇場で!